清ら三線通信Ⅱ

菅首相が退陣表明したらしい。彼の功罪を整理してみる。

まず、功。原発事故後に逃亡を企てた東電を一喝したこと、
地震の巣にある浜岡原発を止めたこと、再稼働ドミノを
目論んだ経産省や知事・電力会社の玄海原発再稼働を
くじいたこと、再生可能エネルギー法の成立にメドを
つけたこと、総じて脱原発の方向に舵をきったことだ。

　彼を首相の座から引きずり下ろそうとする連中は全て
「脱原発」を唱える菅の存在が疎ましいからだ。
一方、復興に余りに手間どったことは彼の罪だろう。
しかし、彼以外がやったとしても同じだっただろう。
彼は脱原発で内閣をまとめることができなかった。

　「ポスト菅」がかまびすしい。しかし、これだけは
明らかだ。ポスト菅は皆、原発容認・推進派ばかり。
この国はこれだけの原発災害を目の当たりにしても、
容易に脱原発に進めないほど原発利権の黒い闇がある。

地震大国日本に原発は不要。一旦事故ったら取り返しの
つかない事態を引き起こしたのがフクシマだった。

「核と人類は共存できない」(故森滝市郎の言葉)ことを
再度肝に銘じたい。